デザインの歴史
デザインの歴史を遡れば、人類発生の段階近くまで戻る必要があるのかも知れません。
原始時代の化石にも、絵画やデザインが読み取れますよね。
ただし、私たちが現在一般的に使っている「デザイン」という言葉は、19世紀末から20世紀初頭にかけて誕生したものです。
モダンデザイン、20世紀デザインなどとも呼ばれますが、いずれにしても今日のデザインは産業革命の時代に生まれ、発展してきました。
19世紀後半、それまで手作業だった仕事に機械が導入され、大量生産や能率が重視され、多くのモノが流通し出しました。
そこで、W・モリスらは機械的な大量生産の現状に警告を鳴らし、生活の中に「美」を取り入れよう、再び取り戻そう、という活動を始めます。
この動きは機械やテクノロジーが発展している真っ最中の活動としては賛否両論で、むしろ時代錯誤という意見も多く囁かれました。
けれどこの動きを受け、ドイツのバウハウスでは、審美的な視点を失わず、機械の生産力も充分に活用するアートを推奨し、この活動は世界中で賞賛されました。
現在でも、現代デザインの基礎はドイツにある、として、多くの研究家たちの対象となっていますし、機能的でいてデザインの美しいドイツの製品は、今でも高い評価を得ていますよね。
これまで、生活とアートは切り離されて考えられていました。
芸術家は芸術家、生活者は生活者、と別の世界にそれぞれ住んでいたような印象です。
けれど20世紀に入り、生活とアートが融合して行ったのは、デザインの歴史の中でも素晴らしい変化だと思います。